元気に長生きするために、何を心がけるべきか。生物学者の池田清彦氏は「現代人は食べすぎが当たり前になっているが、『食べない時間』を意識的につくることが老化を遅らせる。週1〜2回、16時間断食するだけで健康状態が良くなるという報告もある」という――。

※本稿は、池田清彦『老いと死の流儀』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。

朝食を食べる女性
写真=iStock.com/pain au chocolat
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長生きの鍵は「食べすぎないこと」

哺乳類である人間が「より長く生きる」ことを目指すのは、はっきり言えば、「自然の仕組みに反する試み」です。

とはいえ、「できるだけ老化を遅くして、できるだけ長く生きたい」というのは、発達した脳を持つ人間の個人として当然のパトス(感情)でしょう。

かくいう私だって、まだまだやりたいことはいろいろありますし、当分死なずに済むのであればもちろんそうしたいですから、その願いを否定するつもりはありません。

そして完全に止めることは無理だとしても、うまく対処することで、多少なりとも老化を遅らせられる可能性はもちろんあります。

さまざまな動物実験のデータから、長生きに寄与する可能性が高いことのうちの一つがカロリー制限です。

現代人はいつでも食べられる環境にあるせいで、食べすぎが当たり前になっていますが、人間も含めて、野生動物というのはギリギリのカロリーで生きるようにもともとできています。

つまり、食べすぎというのは体にとっては大きな負担なのです。