幸せに老いるためには何が必要か。生物学者の池田清彦氏は「人間の承認欲求は何歳になっても失われない。年を取ると承認欲求を正しく満たす機会が減るが、得意なことを一生懸命やってスキルを上げれば、自然と認められる機会が増える」という――。
※本稿は、池田清彦『老いと死の流儀』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。
78歳にして野鳥観察の面白さに目覚める
つい何年か前までは寝ても覚めても虫採りばかりしていましたが、最近は双眼鏡を持って、野鳥観察にも出かけるようになりました。
虫採りのように捕まえて標本にできるわけでもないし、ただ見ているだけの野鳥観察なんてたいして面白くもないだろうと以前は思っていたのですが、これがなかなか楽しいのです。
曲がりなりにも生物学者ですから鳥についても一般の人よりは詳しいと自負していましたが、その生態を詳しく知らなかった鳥は結構いて、意外な鳴き方に驚かされることもあります。
興味のあることはとことん調べたくなる性分なので、野鳥観察をするようになってからは鳥の名前にもずいぶん詳しくなりました。
虫採りのように追いかけ回したりはしませんが、気がつけば7000歩くらい平気で歩いてたりするので、運動不足の解消にもちょうどいいのです。

