「次の首相」は物価高を止められるか

9月24日、自民党総裁戦に出馬する候補が公開討論会を行った。その中で、一つの注目点は5人の候補の物価高対策だった。

彼らが主張したのは、主に生活支援による対策だった。物価高で生活が苦しくなることを支援することが主な内容で、物価高そのものを食い止めようという対策はあまり見られなかった。具体的な方策として、ガソリン(旧)暫定税率を廃止し、物価や賃金の上昇に合わせて基礎控除を引き上げるというのが主流だった。

食料品など急上昇する物価に、いかに歯止めを掛けるかの視点が欠けているようだ。現在、多くの消費者が頭を悩ませている、コメの価格高騰をどう解決するかは明確になっていない。また、円安による輸入物価の上昇を抑えるための政策も見られない。そうした議論が欲しいところだ。

現在、日本経済は需要が供給を上回るインフレギャップの環境にある。その状況下で、物価上昇を抑えるためには、供給側(サプライサイド)の投資積み増しなどの改革が必要だ。相応の円安対策も含め、供給能力を強化する投資促進策などの議論は必須のはずだ。その論点が欠落していることは残念と言わざるを得ない。

日本記者クラブ主催の自民党総裁選立候補者討論会で、写真に納まる(左から)小林鷹之元経済安全保障担当相、茂木敏充前幹事長、林芳正官房長官、高市早苗前経済安全保障担当相、小泉進次郎農林水産相
写真=時事通信フォト
日本記者クラブ主催の自民党総裁選立候補者討論会で、写真に納まる(左から)小林鷹之元経済安全保障担当相、茂木敏充前幹事長、林芳正官房長官、高市早苗前経済安全保障担当相、小泉進次郎農林水産相=2025年9月24日、東京都千代田区[代表撮影]