そして、お酒を飲むのが好きな人は、アルコールと睡眠の関係についても気になるところでしょう。

実際に、アルコールを摂取すると寝つくまでの時間は短縮され、深睡眠が増加するという研究報告もあります。しかし、じつはその効果は持続せず、中途覚醒を増加させるといった特徴があり、結果的に「深睡眠をしっかりとる」ことにはつながりません。

睡眠サプリよりも安心して摂取できる

また、寝つきがよくなるのでつい寝る前にお酒を飲んでしまうという人もいるかもしれませんが、これが習慣化してしまうと、耐性がついて同じ量では寝つけなくなりアルコール摂取量が増えてしまうという悪循環にもつながります。

アルコールの利尿作用によってトイレが近くなり、夜中に目が覚めてしまうということも起こりますから、寝酒はせず、夕食と一緒にお酒をたのしむのがおすすめです。

食生活による睡眠改善というと、手軽にサプリメントで済ませたいという人もいらっしゃることでしょう。実際に私も、「睡眠改善のためにサプリメントを飲んでもいいですか?」と患者さんから質問されることがあります。

たしかに睡眠改善に効果的として紹介したトリプトファンやGABA、チロシンといった栄養素は、サプリメントのかたちでも多く販売されています。

もちろん、摂取の目安を守ればサプリメントを摂取してもかまいません。イライラしやすく落ち着きがない人には、不眠を改善する効果のあるGABAや、覚醒状態を保つための物質をブロックしてくれるテアニンが配合されたものがよいでしょう。また、睡眠のリズムを整えたい人には、ビタミンB12やラフマ葉エキス配合のサプリがよいとされています。

栄養素を効率よく摂取するために

ただし、サプリメントには成分を濃縮しているものも多くあるため、副作用が出てしまう可能性もゼロではありません。とくに持病を抱えている人、高齢者や子ども、妊娠中の人、アレルギー体質の人などは摂取に注意が必要です。

白濱龍太郎『朝までぐっすり眠れる 深睡眠スープ』(アスコム)

ここまで睡眠と食事の関係について説明してきましたが、毎日こまごまと食事に気を付けるのは大変なもの。

そこで、これらの栄養素を詰め込んだ「ぐっすりスープの素」を開発しました。スーパーでも手軽に手に入る食材だけで作れ、スープにすることで栄養が吸収しやすくなっているのが特長です。

現に、このスープで夜中に目が覚める回数が7回から0回に減ったという効果も。包丁やなべを使わず、作り置きできるので忙しい人にもぴったりです。

老若男女にかかわらず飲んでいただけますので、ご自身だけでなく、睡眠に悩む家族のためにも、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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