「炭水化物だけ」「激辛」の昼食はNG

また、とくにお昼に気を付けたいのが、「血糖値スパイク」です。

血糖値スパイクとは、糖質の多い食事を摂ったあとで血糖値が急激に上がり、その後急激に下がる現象をいいます。

ランチのあと、耐えられないほどの眠気やだるさに襲われるという人は、体内で血糖値スパイクが起こっているためかもしれません。

日中の活動に集中できないと夜の熟睡をさまたげてしまうので、ランチのメニュー選びに工夫が必要です。

睡眠の面で避けたいランチは、パスタ・うどん・菓子パンのような「炭水化物のみ」のメニューです。糖質が多いので、血糖値が急激に上がって日中に眠気を催し、長すぎる昼寝で夜の睡眠に悪影響を与えてしまう恐れがあります。もちろん、食事バランスや血管の健康の面でも、糖質の摂りすぎはよくありません。

会社の食堂で昼食をとっているサラリーマン
写真=iStock.com/maroke
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また、香辛料をたっぷり使った「激辛メニュー」や、鍋物・汁物のような「熱いメニュー」も避けましょう。こうしたメニューは深部体温を上げるので、午後の眠気を誘って体内時計のリズムを乱してしまうためです。

睡眠の面からおすすめのランチメニューは、体の材料となる「タンパク質」が豊富なものです。血糖値が上がりにくいので日中の活動に集中しやすくなり、結果的に夜の熟睡につながります。

食べる順番も、野菜や肉・魚から先に食べて、ご飯や麺はあとに食べるようにすると、血糖値スパイクを防ぐのに効果的です。

アルコールと睡眠の不都合な真実

そして夕食には、逆に体温を上げるメニューが効果的です。

唐辛子に含まれるカプサイシンには深部体温を上げる作用があるため、食後に深部体温が下がる過程で眠気が生じます。

また、快眠を促す精油成分などが含まれている「アロマベジタブル」を摂取することで、快眠を誘うことができます。セロリに含まれる「アピイン」やパセリに含まれる「アピオール」といった香り成分は、寝つきの悪い人やリラックスして眠りにつきたい人に効果的です。玉ねぎに含まれる「硫化アリル」も、イライラを解消し、体を温めながら穏やかな眠りへと導く効果があります。

そして夜には食事の時間にも気をつけてください。

「仕事で帰りが遅くなるので、夕食はいつも午後10時すぎ」というのは、夜の睡眠をさまたげてしまうNG習慣です。

夜遅くまで内臓が消化しようと動いている状態では、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりするためです。

食べ物を消化するには一般的に2~3時間ほどかかり、お肉や揚げ物など脂肪分の多いものでは4~5時間ほどかかるといわれます。そのため、夕食は寝る4時間前までに済ませるのが理想的です。