日本の人口規模はどんな国に追い抜かれていくか

最後に、参考までに、日本の順位急落についてどんな国に刻々と追い抜かれていくのかを図表4に示した。

2020年頃までの実績では同じ順位を複数年にわたってけっこう長く維持できていた。それでも1950年の5位から最近の11位まで、高度成長期のさなか1964年にはインドネシア、オイルショック後の1978年にはブラジル、バブル後の1993年にはパキスタンと人口ランキングで凌駕されてきた。

しかし、これからはさらに順位低下のテンポは速くなる見込みであることが図から明らかである。1年足らずで順位を低下させることも多くなり、時には2カ国同時に順位を追い越される年も出てくるようだ。

さらに、現在の先進国にさえ人口を追い抜かれもする。2090年には英国に、2091年にはドイツに人口規模で追い抜かれることになるのである。

ひとびとが幸せに暮らせるなら人口が減ることをいとうことはない。人口小国として成り立つような国づくりを真剣に模索していく必要があると言えるだろう。

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