考え抜いたら、ひとまず寝てみる

では、こうした脳を休ませながらも創造力を発揮するための感覚を、誰もが実践することはできるのでしょうか。

茂木健一郎『脳をしっかり休ませる方法』(三笠書房)

結論からいえば、誰もができる、とっておきの裏ワザがあります。

それは、何か新しいものを生み出そうとしたり、課題をクリアしたりするのに行き詰まってしまったときには、とりあえず寝てしまうということです。

これを、英語では「sleep on it(一晩寝かせて考える)」といいます。

まずは、とにかく考えに考え抜いてみる。そこからパッと脳をオフにして寝てしまうのです。

すると、目が覚めたときに、不思議と脳のなかで整理がついているという経験をすることができるようになります。

ただし、ここで気をつけていただきたいポイントがあります。

それは、単純に「ちょっと脳が疲れたから寝よう」というような、無気力でいるということと、脳を休ませるということはまったく違うということです。

脳を休ませるということは、常に頭のなかでは何かを探しているのです。それは、思考停止しているというよりは、無意識のなかで脳が疾走し続けているというイメージに近いかもしれません。

関連記事
【第1回】仕事に邁進する人は一流にはなれない…脳科学者が「隙間時間に仕事を詰め込むな」と断言する理由
「10個のリンゴを3人で公平に分けるには?」有名な思考クイズをひろゆきが解いたら…答えが斬新すぎた【2023上半期BEST5】
アルコール度数3%、5%、7%に「9%出ました」は全然ダメ…檸檬堂仕掛け人が作った秀逸キャッチフレーズ
"働きながら弁護士・米国公認会計士資格を一発合格"本当に頭のいい人だけが知っている「時間の使い方」
これ1つで睡眠の質が上がり、寝起きの疲労感が消える…エグゼクティブがこっそり着用する意外なアイテム