夜のトイレ問題を改善する3つの対策
私は今まで2万人以上の50代の方の夜のトイレ改善のサポートをしています。
その方々の多くは会社員で、みなさんお金をかけて診察に行くことはありません。それほど深刻でなかったり、改善意欲も高くないケースが大半です。そんな方々でも無理なく続けられて、夜のトイレ回数が減る対策を3つご紹介します。
対策①寝る前の水分調整
対策②トイレ促進運動
対策③体を温める
それぞれ詳しく解説しながら、具体的対策を講じていきましょう。
まず基本となるのが、この「寝る前の水分調整」です。
「寝ている間に汗と呼吸で水分が減るので、寝る前に水をコップ1杯飲みましょう」という健康法をされている方がとても多いようです。
これはたしかにそのとおりなのですが、50代の方が寝る前にコップ1杯の水を飲むと、かなりの確率で「夜のトイレ」に行きたくなります。筋肉を落とさないようにプロテインを寝る前に飲む方がいますが、この場合も夜のトイレにつながります。
では、どうすればよいか?
寝る1時間前までに水分補給は済ませておいて、寝る前は「うがい程度」にすると良いと思います。
プロテインを飲まれる方は1時間前に前倒ししても改善しない方が多く、2時間前までに摂るようにすると、改善効果を感じる方が多いようです。
次にトイレに行きたくなる作用のある飲み物にも注意が必要です。
代表的なものはカフェインとアルコールです。
特にカフェインは、50代になると、20代と比べてカフェインによる反応時間が2倍ほど伸びるという研究報告もあるので、できれば夜はノンカフェインの飲み物をおすすめします。
アルコールについて本書では本格的な対策はしませんが、遅い時間のアルコールはできるだけ濃いウイスキーなどにされることをおすすめします。
ビールやチューハイなどのアルコールが薄く、炭酸水かつ糖質が入っていると、ほぼ確実に夜のトイレのお世話になってしまいます。
寝る前に足を上げて「ゆらゆら」とスクワットの効果
夜の水分調整の次は「トイレ促進運動」です。
適当な言葉がないので、私が作った造語です。
ここでは下半身に水分を溜めにくくする運動、さらに「おしっこ」を出す機能を上げるための運動をご紹介します。
まず下半身に水分を溜めない、また溜めにくくするための運動として、「足上げ」があります。これはただ、足を高くするだけです。もし可能であれば足を上げてゆらゆらしてください。
それだけでかなり下半身の水分が上がってきて、寝る前にトイレに行きたくなります。ただし、寝る1時間前にトイレに行くと、むしろ夜のトイレに行きたくなるので注意してください。
次はおしっこに行く機能を高める運動を紹介いたします。
それはスクワットです。運動の中で最も全身の筋肉に効き、ホルモン分泌の低下を防ぐ最強のトレーニングです。
スクワットは、1つだけ運動を取り入れるとするなら、トレーナー100人中100人が選ぶ種目です。もちろん夜のトイレ回数を減らすにもうってつけです。
では最後の「体を温める」です。
基本的に体や部屋が温まると、トイレの回数が減ることが分かっています。
誰もが経験上、トイレに行きたくない寒い冬場の方が、かえってトイレに行きたくなるような経験があるのではないでしょうか?
ここで大事なポイントが「体を温める」です。