夜間頻尿による3つのリスク
夜間頻尿によって「寝つきが悪くなって」「中途覚醒」するので、睡眠不足になりやすくなります。また男性では3回以上、女性では4回以上になると、生活への支障が深刻になると報告されています。
夜間トイレに行く回数が多いほど、死亡率が高いという研究結果が出ています。5年後生存率が約2倍違うという衝撃的なレベルです。
夜間頻尿だと転倒リスクも骨折リスクもどちらも2倍になるという研究結果があります。夜中のトイレは寝ぼけているので、かなり危険なのです。
夜間頻尿は以上のリスクがあります。睡眠の質が仮に上がっても「夜のトイレ」が改善されていないせいで、実際に睡眠スコアや睡眠の質が上がっても「全然改善されている感じがしない」という方が多いので、まずは夜のトイレ対策から始めていきましょう。
なぜ、50代になると夜のトイレが増えるのか?
50代になると夜に6割の方が1回、2割の方が2回以上トイレに行くという話がありましたが、そもそもなぜそんなにトイレに行くようになるのでしょうか?
私はドクターでも泌尿器科の専門家でもありませんが、一般的に以下の3つが原因だと言われています。
①排尿を我慢するホルモンが減ること
②下半身に水分が溜たまりやすく、寝ると中央に戻ってくるようになる
③排尿機能が下がる
そのほかにも理由があるようですが、主にこの3つが原因です。
夜間頻尿の問題に対しては、日本排尿機能学会から「夜間頻尿診療ガイドライン」という公式の改善方法が出ています。
これは明確に効果のある対策が記載されていますので、本気で改善したい方や症状が深刻な方は参考にしていただくことをおすすめします。
効果はてきめんに出ると思います。
ただし、やるべき行動のハードルが少し高いのが難点です。
実際には「ちょっと困っているくらい」「そこまで本気で改善するほどでも」という方々が大半かと思われますので、そういった方々はこれから提案する3つの夜のトイレ対策から、ご自身でできそうなものを選んで、トライすることから始めてみてはいかがでしょうか。