毎日の大きなストレスを一つなくせる
【川村】そんな一体感ということまで考えて始めたことじゃないですよ。ただ、僕にはそんなやり方しかできなかっただけです。
【森田】そのやり方で、本当にうまくいったらいいんですけど……。
【川村】はい。うまくいくかどうかは、わかりません。でも、少なくとも、森田さんがいま悩んでいる、事実とは違う報告をされたり、メンバーのモチベーションを下げてしまったりすることは解消できるんじゃないですか。
【森田】確かに……。
【川村】それに、なによりラクになりませんか?
【森田】ラクってどういうことですか?
【川村】メンバーたちも、森田さんも、毎日の業務の中での大きなストレスが一つなくなりませんか。
【森田】まあ、そう言われれば、そうですが……。
【川村】ですよね。じゃあ、やっぱり、日報はやめましょう。
【森田】は、はい。一度、試してみたいと思いますが……。
【川村】森田さん、きっと不安ですよね。
【森田】はい。
空いた時間で対面のコミュニケーションをとるのが大切
【川村】大丈夫です。ちょっとラクになった分、森田さんもメンバーも時間が空きますよね。その分、毎日5分でも10分でもメンバーと向き合ってください。「今日はどうだった?」と対面のコミュニケーションをとる時間を増やしていくってことは、決して忘れないでくださいね。
【森田】なるほど。形は違いますけど、そもそもの日報の目的だったメンバーとのコミュニケーションを、対面でとっていくっていうことですね。
【川村】大事なことに気が付いていただけて良かったです。
【森田】ありがとうございます。私なりにやってみます!
【川村】森田さん、念のために断っておきますが、いまお伝えした日報をなくすマネジメントは、あくまでメンバーのモチベーションが下がるのが、止まるだけですからね。
【森田】モチベーションが下がるのが止まるだけ?
【川村】たぶん、「日報をやめる」と言った瞬間、メンバーから歓声がわくくらい喜んでくれると思いますよ。ただ、それも束の間。1、2週間も経てば、これまでとなにも変わらない、しんどい営業活動の日々に戻りますから。
【森田】確かに、それはすぐそうなりますよね……。じゃあ、そのメンバーのモチベーションを上げるためには、いったいどうやっていけばいいんでしょうか?
【川村】ハハハ。そう焦らないでください。そのあたりは、おいおい気付いてもらうことになりますから。