「日報」がメンバーの結果に直結しているのか
【川村】……。でも森田さん、ちょっと考えてほしいんですけど、あなたがもしあなたのメンバーだったら、あなたがいまやってる活動管理を受けたいと思いますか?
【森田】……。
【川村】その日報とやらを、疲れがピークの仕事終わりに、高いモチベーションで書いてる姿が思い浮かびますか?
【森田】……。
【川村】しかも翌日、なんのフィードバックもなかったら、どうですか?
【森田】そ、それは……。
【川村】森田さん、営業って、結果を出してナンボでしょ?
【森田】はい、それはもちろん……。
【川村】あなたのいまやってるマネジメントが、メンバーの結果に直結しているのなら、どうぞそのまま続けてください。僕に言えることはそれだけです。
【森田】……。
【川村】……。
【森田】川村さんは、新人メンバーがどんな活動をしているのか、把握しておく必要がないと言うんですか。
【川村】いいえ。僕も最低限、メンバーの活動を把握しておく必要があるとは思っていましたよ。
【森田】だったら、私と一緒じゃないですか。
メンバーの手帳やスケジューラを見れば活動は把握できる
【川村】ただし、日報なんて細かく見ていませんよ。だって、メンバーの手帳やパソコンのスケジューラを見れば一目瞭然じゃないですか。僕の管理といえば、いえ、これが管理と言えるかどうかわかりませんが、毎日メンバーたちが座っている島をぐるりと回っていくんです。
【森田】それで、なにをするんですか?
【川村】一人一人の手帳をめくりながら、今週、来週の予定をチェックして、「あらま、今週もお忙しそうねー」とチクッと言ったり、「おっ、さすがトップセールスの○○君。すごいね、拍手!」と、みんなにその真っ黒な手帳を見せて鼓舞したり。まったく予定の入っていないメンバーには「○○君、おつかれさまでした。短い付き合いだったね」と言うと、メンバーたちからドッと笑いが起こったり。
そんなことを毎日やっていました。さすがに手帳にまで、ウソの予定を書くメンバーはいませんからね。ハハハ。
【森田】……。確かに、管理って言葉は当てはまらないと思いますが……。メンバーからすると微妙な緊張感があったり、ほめられたり、笑いがあったり、チームの一体感は感じますね。