新米は炊きたてをそのまま、古米はピラフに
「米に含まれる脂肪酸が酸化し、酸化したものを食べることで体がさびやすくなる」(望月氏)とのこと。できるだけ精米してから一カ月以内に食べきりたい。特に秋に出回る「新米」は、ツヤ、粘り、香り、甘みを楽しむためにも早めに味わおう。
ちなみに新米は収穫から一年以上経った古米に比べて水分量が多く、粘り気が強いため、炊いたごはんそのままや、卵かけごはんで。反対に水分量が少ない古米は、炊き込みごはんやチャーハン、ピラフなどでいただくといい。
もう一つ、米を食べる際の注意点として、女性は米飯摂取が多くなるほど糖尿病発症の危険性が上昇するという国内の研究報告がある。1食150g(茶碗一杯分)を目安に、食べすぎないように気をつけたい。
古米→炊き込みごはんやピラフ、パエリア、チャーハンに
4位、6位、8位に位置するパンにも、食物繊維が豊富という良さがある。米にも多く含まれるが、パンの食物繊維もまた体内に吸収されず、余分な栄養素を排出したり、血糖値の上昇をゆるやかにする働きがある。
日本ポリフェノール学会理事長の板倉弘重医師(東京アスボクリニック名誉理事長)によると、「野菜に含まれる食物繊維より、米、小麦、大麦由来の食物繊維のほうが老けないために重要」という。
ダイエットしたい人は冷やして食べると効果大
「穀物由来の食物繊維には、糖尿病予防の確かなエビデンスがあるからです。糖尿病は、見た目も体内も老化を進めてしまいます。米なら白米より玄米、パンなら白いパンより全粒粉やライ麦のパン、麺なら蕎麦が食物繊維は豊富です」
主食(糖質)を食べすぎてしまうと、血中のあまった糖(ブドウ糖)が脂肪細胞に取り込まれて太る。食事中の食物繊維の割合を増やすことは、血糖値の急上昇を抑えることと糖質摂取量を減らすことの2点から肥満予防に有効なのだ。
「食物繊維が豊富な主食ベスト8」を挙げよう。
また、炊きたてごはんはおいしいが、ごはんを冷まして食べると、消化しにくいでんぷん「レジスタントスターチ」が増えるというメリットがある。でんぷんは通常、すぐに胃や小腸で消化されて血糖値を上げてしまうが、レジスタントスターチは胃や小腸で消化されずに大腸まで届く。つまり食物繊維のような働きがあって血糖値の上昇がゆるやかになるのだ。
「おなかがすきにくくなり、ダイエットにお勧めです。レジスタントスターチは5度くらいの冷や飯で多く出現します」(望月氏)
白米だけではない。麺類やじゃがいもも、冷やすことでその効果が望める。