気難しい相手にさらりとカツを入れるコツ

な〜んだ、それなら答えは簡単。お客様を主語にして「7対3の法則」で聞き役に徹し、共感言葉と承認言葉で立てればいいんだ。そんなふうに思いますよね?

確かにそれは正解です。ですが、銀座に来られるお客様はプライドが高く、中にはそのプライドから気難しさが表に出てしまい、お客様自身の弱音に対して「君はどう思う?」とホステスに質問を投げかけてくることも多々あるのです。

そんなとき、「わかります」「大変ですね」と、謙虚な姿勢で共感するだけでは、お客様の心を掴めません。もちろん、自己主張が強く出すぎてもいけません。

お客様を引き立てるホステスという立場を忘れず、客観的な意見として「私はこう思います。お客様ならできます。がんばってください」と、ここぞという瞬間にさらりとカツを入れられるホステスこそが、お客様から一目置かれて応援してもらえるようになるのです。

森優子『相手を立てるのがうまい人 仕事・人間関係がポジティブに変わる!』(三笠書房)

誰だって気難しい人を立てるのは苦手なものです。キャリアのあるホステスでさえ、実は内心ヒヤヒヤしながら接客することもあるのです。

ですが、少し気難しいお客様ほど、上客になる可能性を秘めているものです。

なぜなら気難しそうで近よりがたく見える人は、人から意見を言われることに慣れていません。なので人から意見を言われてさらりとカツを入れられると、そのメリハリのつけ方が新鮮で、グッと心を掴まれてしまうのです。

職場など身の周りにいる気難しい人との人間関係で、ご参考にしていただければうれしいです。

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