人の特性は見た目だけでは判断できない
私は、「会社は、将棋に似ている」と考えています。
将棋には、王将、金将、銀将、桂馬、香車、飛車、角行、歩の8つの駒があります。
「飛車は、縦、横にどこまでも進める」
「角行は、斜めにどこまでも進める」
「金将は、斜め後ろ以外、1マスずつ進める」
など、駒にはそれぞれ特徴(特性、長所)があります。指し手は、駒の特性を活かしながら、戦局を有利に展開していきます。
会社も将棋に似ています。
「どの社員が、どのような長所を持っているか」
「今、どの社員を、どのように動かせばいいのか」
がわかっていなければ、会社を、組織を、強くすることはできません。
ただし、将棋の駒と違って、人の特性は見た目だけでは判断できない。本音を口にするともかぎらない。
したがって分析ツールによる客観的な分析が必要になります。
分析ツールで社員の得意・不得意を客観的に判断する
【武蔵野が導入しているおもな分析ツール】
▼エナジャイザー……人と組織の活性化を図る適性検査
社員の業務能力、性格、業務適性、価値観など、目に見えない特性を診断できます。また、上司のパワハラ・セクハラ傾向も把握できるため、未然防止の指導も可能です。
▼エマジェネティックスⓇ……人間の思考特性と行動特性を分析するツール
脳科学の理論と統計学をもとにして、人間の思考と行動のスタイルを測定(プロファイリング)するツールです。診断テストの結果から、プロファイル(分析結果)を作成。その人の特性を「4つの思考特性」と「3つの行動特性」で分析します。
プロファイルの違いは、「考え方」「伝え方」「仕事の進め方」の違いとしてあらわれます。
プロファイルを読み解くと、
●その人がどのような行動を取ることが多いか
●どのような学習方法を好むか
●新しい状況に対して、どのようにアプローチする可能性が高いか
●人からどう見られ、人にどう反応することが多いか
●何を得意とし、何を不得意としているのか
などが明らかになります。
▼MARCO POLO(マルコポーロ)……性格検査、経営人材特性、最適役割特性、ビジネスセンス、基礎能力などの検査ツール
MARCO POLOは、「双方向」の適合性を分析できるアセスメントツールです。社員のパーソナリティだけでなく、個人と組織の「双方向」から活躍可能性を測定します。
ストレス耐性の低さが際立つ社員に対しては、さらに別のツール(HCi-AS)を使って詳細を把握します。
社員の特性を無視して「苦手なことでも、できるようになれ」と仕事を押し付けたところで、成長は望めない。
人事異動をするときは、社員の「得意・不得意」といった特性を踏まえた上で動かすことが大切です。