自分の変化に気づくことが改善につながる
Bさんは上司に相談することで産業医につながることができ、面談の中で、自分にはさまざまな変化があったということに気がつきました。人間関係、リモートや出社などの働き方、新しい業務等などの転職に伴う変化、引っ越しと同棲開始に伴う通勤時間、生活時間、家での過ごし方などの変化などなどです。そして、それぞれはストレスではないものの、いろいろなことに上手に対応しようとする中で、自分に疲労がたまっていることに気がつきました。
Bさんは、平日は少し早めに寝るようにし、週末は多少疲れていても気分転換に出かけることを意識するようにしました。また、上司からの順調に慣れてきているという言葉を素直に受け取れたことなどが功を奏し、大事に至らずにすみました。
このように、明らかなストレスがなくても、生活の中で環境の変化が重なり疲労が蓄積することは往々に新年度などに見られます。原因はわからずともいつもと違う自分=体調不良を感じた時、Bさんはすぐに他人に相談できたこと、素直に周囲の言葉を受け入れ実践できたことがよかったのでしょう。
約3年間におよぶ新型コロナ感染症によるマスク生活も3月からは個人判断となり、終わろうとしています。多くの人はマスクや行動制限のほぼない4年ぶりの春を、例年以上のやる気や期待を持って迎えようとしているのではないでしょうか。今日の話が、春の新生活開始に向けて、少しでもお役に立てば光栄です。