視聴者数は毎年10~20%ほど増加し、開始時の2倍以上に
――現在、Mリーグの視聴数はどうなっているのですか。
2018年の開幕から視聴数などの数字を見ていくと、1シーズンごとに前年度比較で10%から20%くらいの増加率を維持できています。4年間を通じてでは発足当初から2倍以上の数字にはなっていて、我々としては大変満足のいく結果となっており、手応えを感じています。また、一般の方々に見える数字で言えば、Mリーグの公式Twitterのフォロワー数は2022年9月時点で16万人を超えています。これも我々の当初の目標を完全に前倒しできている状況で、順調にファンが定着してきているという実感があります。
インターネットテレビであるABEMAでは、番組の視聴数が表示されます。Mリーグ発足当初から注目の集まる試合などでは視聴数が100万を超えることもあったのですが、4シーズン目に関してはむしろ100万視聴を超えるのが当たり前となり、優勝の決まるシーズン最終日には選手たちの素晴らしい戦いもあって、視聴数は300万を超えるほどになりました。
また、Mリーグでは有観客のパブリックビューイング(PV)も行っています。昨シーズンにコロナ禍で中断していたPVを復活させたところ、EXシアター六本木など数百人単位の会場の入場チケットが発売直後に完売するなど、大変好評でした。会場に集まっている人たちも世代や性別など多種多様で、Mリーグが世代や年齢を超えた広がりを見せていることを実感しています。
企業スポンサーも2社→10社へと急成長
――注目度が高まると、広告価値も上がるように思います。スポンサーからの反響はどうでしょうか。
初年度の協賛社は大和証券さんと朝日新聞さんの2社だけでしたが、その後順調に増え、今シーズンの協賛社は現時点で10社にまで増えました。昨シーズンが8社なので、こちらも単純に20%以上の増加率となり、視聴数同様にビジネス面でも順調に反響が大きくなっていると感じています。Mリーグのスポンサーが増えるということはABEMAの数字自体の期待値が比例して高まっていると言え、MリーグとしてもABEMAとしても、視聴数が増えたことによってかなり広告価値が上がっていることになります。
そして「麺麺位決定戦」(注)のような、広告価値があって協賛社様に喜んでいただける商品を作れるリーグになってきた、というのもかなり大きなことだと思っています。こうした企画は見ているファンが少なければ成り立たないわけで、「こういうことをMリーグでやったら面白そう」とご意見をいただけるようになってきたことは、Mリーグそのものの地位がかなり認められてきた証しだと言えるのではないでしょうか。今シーズンも、どのような形になるかは分かりませんが、よりスケールアップしたものを協賛社様と一緒に作りあげていければと思っています。
(注)日清食品の協賛によって行われた特別対局。オリジナルの「日清牌」を使用してMリーガーが熱戦を繰り広げ、ファンの間でも大きな注目を集めた。