法律を変えるとなると時間もかかるわけで、すぐに何かできるとは思っていません。今は何かを働き掛けるというよりも、我々の動きを加速させる方が、最終的な目標には結び付きやすいのかなとは思っています。
動きを加速というのは、Mリーグ機構やMリーグというナショナルプロリーグが子供たちに対してこういう活動をしています、という事例をたくさん作っていくこと。そして、それによって子供たちが麻雀を楽しんでいる、麻雀プロを目指している、けれども現状ではできる場所が非常に限られてしまっている、ということを知っていただくことです。
いずれは子供の将来の夢に「麻雀プロ」が入るように
その結果、たとえば将来「子供たちの夢」ランキングで麻雀プロやMリーガーが上位に入ってくるようなことがあれば世の中の捉え方も変わるでしょうし、「もっと子供たちが麻雀をやれる場所を増やそう」という動きが出てくると思うんです。Mリーグとしても、今後存続し続けていくために、新しい人たちが目指せる世界を作る必要があります。特に、若年層のプレーヤーが増えなければ、将棋の藤井聡太さんのような存在は出てこないわけですからね。
まずは、本当に子供たちがやっても楽しい、親が教えたいと思っていることを発信していきたいですし、そのためにも先日の朝日新聞さんでやらせていただいたイベントのようなことを全国各地でやっていって、世の中に認知していただくことが大事だと思っています。子供たちに対するアプローチは今後5年、10年での大きなテーマだと思いますし、その活動を通じて、麻雀界を取り巻く課題解決につながるところもあるかもしれません。
ファンを巻き込んでビジネスとしての軌道に乗せる
――現在ではMリーグの盛り上がりに比例して、麻雀そのものの社会的価値が高まっているように感じます。
私がMリーグですごくいいなと思っているのは、業界の人だけでなくファンの方々も含めていろいろな人たちが一緒になって盛り上げている、というところです。ファンの絶対数が増えないと成立しないですし、「こういうところが面白い」「こういうものに参加してみたい」という気持ちにならないと、ビジネスとしても継続はできません。そうした思いをMリーグに関わる多くの人たちが共有し、みんなでムーブメントを作っていこう、と思ってくださっているのだと感じています。