「成約はできないけど、アポの件数は取れる人かも…」

なるほど。じゃあ、みなさん、この平均値は、エラー値じゃなかったとしましょう。Cさんも別に異常値じゃなかったとします。これはわりと恒常的だったとします。そこはちょっと前提条件をそろえましょう。

ひょっとしたらAさんは新人かもしれません。でも所長としては、新人だろうが何だろうが売ってもらわないと困りますよね。Aさんが新人だろうが家庭に問題があろうが、売り上げを上げてもらわなければならない。この目標はクリアにしましょう。数字は達成しなければいけない。

とすると、どこからこのAさんの問題を解きほぐしていくのが、いちばん時間的に効率がいいでしょうか? どういうアプローチをする? はい、どうぞ。

——Cさんは成績を上げているので、Cさんのやり方をモデルにして、Aさんは学んでもらう。

Cさんのやり方をモデルにさせる。学ばせる。ほかにありますか?

写真=iStock.com/Cecilie_Arcurs
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——Aさんが1日、何の仕事にどのくらいの時間をかけてるかっていうのをリストアップして、Bさん、Cさんと比較する。

たとえば何を調べます?

——たとえば契約書作成だとか、あと実際お客さんを訪問した時間だとか、そういったものを1日なり、1週間なり何でもいいんですけども記録するということ。就業時間内のことを朝から晩までの時間をリストアップする。

そして分析するわけですね。はい、ほかにありますか?

——そもそも商談のアポが取れてるのか、契約ができているのかを分けて見たほうがいいのかなと。

なぜそう思われたんですか?

——たとえば、成約はできてないけど、アポの件数は取れる人なのかもしれない。であれば、その人はもうアポ専門でやってもいいんじゃないかと。成約は得意な人に任せちゃってもいいのかなと。そういう分業することも考えられると思うんですね。売り上げを考えるならば。

なるほど。アポと契約、この2つに分ければいいんじゃないかと。

実際、日常でけっこうこういう場面あるんじゃないかと思うんです。みなさんは所長じゃなかったとしても、自分の営業成績がなかなか上がらないとか。部下の仕事の効率が悪いとか。なんでなんだろう? ということ。