医師「今こそ厚労省は伝家の宝刀を抜いて、医療機関に指令を出せ」

さらに言えば、厚労省には“伝家の宝刀”がある。

たとえば、これまである病院において医者の数や看護師の数が足りない場合、厚労省はベッド数の削減の命令をすることができた。そうした事態を避けるため、病院の経営者は、医師を派遣してくれるよう、大学(医学部の)教授などに頭を下げて頼む。

便宜を図ってくれた医学部教授に対して病院が接待をすると、その席で、教授にセクハラを受けたという病院の女性事務職員の話を直接何度も聞いたことがある。その女性が訴えると医師を派遣してもらえないため、病院からお金をもらって泣き寝入りするのが常だという。

そんなことを見過ごしながら、医師や看護師が集められない病院を“いじめ”ている厚労省がなぜコロナ医療を意図的に受け入れない病院を処分できないのか? あるいは、巨額のコロナ補助金を受けながら、所定の患者を受け入れない不届きな病院を処分できないのか?

厚労省は医療機関に不正が発覚した際には、保険医療機関の取り消しの処分を行ってきた。今回もそれをすればいいのである。

感染爆発を不安がるより、それが起こった際の具体的かつ効果的な対策を打つのが、政治や行政の仕事であるはずだ。

写真=iStock.com/Tzido
※写真はイメージです

国民はこの2年間、辛抱に辛抱を重ねてきた。自粛に従った。すでに8割の国民がワクチン接種を終えた。それも、副反応(38度以上の発熱など)がほかのワクチンより多く、接種後の死者数もインフルエンザワクチンの100倍に達するワクチンだ。

国はそれほどまでに国民に負担を求めているのだから、オミクロン株感染者が多数発生した際に、医療機関に応分の負担を担わせるのは当然のことではないだろうか。

ひとりの医師として、私は今、国民一人ひとりに「毎月、いくら健康保険料を払っているの?」と問いたい。国民は、「これ以上の我慢や負担をしたくない」と大きな声を上げるべきなのだ。また、精神科医の立場からは、オミクロン株への予期不安でオロオロするより、各自が、仮に感染したという想定をして対処を考えることがメンタルヘルスを整える、ということも付け加えたい。

関連記事
「どんな人なのかが一発でわかる」銀座のママが初対面で必ず確認する"身体の部位"
「仕事やお金を失ってもやめられない」性欲の強さと関係なく発症する"セックス依存症"の怖さ
「1日2個、切ってスプーンで食べるだけ」メンタル不調に効く身近な"あの食べ物"
「ほぼ100%の人が目を覚ます」タクシー運転手が酔った客を起こすときに使う"奥の手"
「なぜ喫煙者はコロナに感染しづらいのか」広島大学が発見した意外なメカニズム