特に、知らないうちに相手のプライドや立場を傷つけていないか、相手が書いてきたことを無視して自分の言いたいことだけを書いていなかったかなどに注意します。
時間に追われてメールを斜め読みしてしまい、相手の意向や気持ちを見落としてしまうことはよくあります。何かネガティブな反応があったときは、相手の立場になってメールを読み返すことが、よい返信を書くための第一歩になります。
「自分が至らなかった」というスタンスをとる
相手の不快感の理由がわかって、それを払拭してもらいたいと思う場合は、「自分が至らなかった」という反省を明確にしたほうがよいでしょう。
何が不十分だったかを書いたほうが明確になりますが、書きすぎると相手の不快感を増幅することにもなりかねないので注意が必要です。
例を挙げて考えてみましょう。
あなたが専門家とのやりとりの中で、その専門領域の最新情報にふれたところ、細かい点についてチクリと訂正されたとします。返信でどう書けばよいでしょう。
× この分野では第一人者の先生に向かって生意気なことを書いて不愉快にさせてしまい、申し訳ありませんでした。
×マークの文例は、「先生のプライドを傷つけて不愉快にさせた」と言っているも同然です。真実かもしれませんが失礼です。先生にしてみれば、専門的な指摘をしたつもりが、自分のプライドの問題にされて、ますます不愉快になるでしょう。
その点、◎マークの文例は、さらりとさわやかに自分の失礼を詫びていて、好感が持てます。
相手に対して「神経質すぎる」とか「大人気ない」という感想を持っていても、それは表に出さず、自分の側が不十分だったという書き方をするのが、メール技術的には正解になります。
話を前に進めるために、細かいことには目をつぶるということです。少しストレスがたまりますが、愚痴はどこか別のところで言いましょう。