銀行の歴史を振り返ると、この20~30年の間に起きた変化の大きさに、いつも軽いめまいを覚える。友人が銀行に就職したとき、皆、別々の銀行にいったはずだった。あの銀行がいいか、この銀行にしようかと迷った者も少なくなかった。しかし、今や都銀はメガバンク数行に統合され、別々の道を歩んだはずの友人が同じ銀行にいる。まさかつぶれはしまいと思っていた銀行に就職した友人は、今や銀行業界と遠いところにいる。

本書は、そのような激動の時代、銀行の内外で一体何が起きていたのかを、かなり内部にまで切り込んで書かれた迫真のドキュメントだ。著者は日本経済新聞社の編集委員であり、長年の取材に裏打ちされた記述には、臨場感があり、迫力がある。

【関連記事】
なぜ三菱東京UFJ銀行が「就職したい企業1位」なのか
揺れるバブル入社組「リアル半沢直樹」の7年後
ビル・ゲイツが断言「今ある銀行は必要なくなる」
破壊力をもって伝統的金融機関を浸食するFinTechの衝撃
日本経済再生のカギは、地方の金融機関が握っている