ミドルに必要なのは職人魂+リーダーシップ

三澤氏の仕事ぶりから窺えるのは、己の分を守り、自らの責任において、合唱という“商品”のパーツを徹底的に磨き込む職人魂である。ただ、磨き込むといってもまったくの自己本位ではなく、団員たちの力が最大化するように支援する。

そして、その合唱をオーケストラというパーツと組み上げ、最終商品化する際には、自分が責任を持つ合唱というパーツがオーケストラと調和し、最大限の価値を発揮するように、最後まで関与する。

日本企業の職務や役割は曖昧だ。欧米をはじめ他国のように、「仕事に人がつく」のではなく、「人に仕事がつく」からだ。異なる職務の異動を繰り返し、幅広い職能を身に付けられるという意味で、いい面もあるが、悪い面もある。三澤氏が持ち合わせているような職人魂と、時には激しく上司と議論する風土が育たないことだ。三澤氏が喧嘩できるのも自分の仕事に誇りを持ち、日々切磋琢磨しているからだ。

よい商品やサービスは苦しみ抜いた葛藤の中から生まれる。三澤氏のように、職人でありながら、リーダーシップも発揮できる人。そんな人が今、求められているのだろう。

関連記事
情、恐怖、理……、必要とされるリーダーのタイプはこれ
サーバント・リーダー「10の特性」あなたはいくつ該当するか?
「誰かに認められたい」が部下のモチベーション
部下に“汚れ仕事”をお願い。上司が心するのは「覚悟」
堅実に働きたい大多数の社員の力を引き出すには