日本に数えるほどしかいなくて、しかも就くのに相当ハードルの高い職業。指揮者もその1つだろう。その指揮者のなかにも、合唱指揮者と呼ばれる人がいるのをご存じだろうか。

オーケストラを前にタクトを振るのが普通の指揮者だ。それに対して、合唱指揮者は合唱団を指揮するというよりは指導する。合唱は、「声」という人間そのものが出す音を相手にするため、音取りが難しい。しかも、声には「言葉」が関係する。発音が悪ければ、矯正までしなければならない。