同調圧力が強い「お友達」付き合い
ただし、一方で従来とは別の形での強制が強まっています。それは周囲のみんなに合わせなければいけないという「同調圧力」です。上下関係ではなく、横社会による同調圧力が現代の強制になっているのです。
そのため、最大公約数的な行動をする子が若者の圧倒的なマジョリティです。一時期、一人カラオケがフィーチャーされたことがありましたが、それはみんなで行くと嵐やAKB48しか歌えないからです。
同調圧力が強いという点ではある意味、現在の若者社会は昔の日本の村社会に近いといえます。おそらく新人類世代から団塊ジュニア世代ぐらいまでのほうがもっと個性を主張し、あまり日本人的ではなかった。
この変化はフェイスブックをはじめとするSNSの普及が大きく関係しています。SNSでみんなとつながり、お友達や所属しているコミュニティの数が非常に増えました。それだけ共通の知り合いも増加し、個人に関する情報やうわさ話が行き交うようになっています。
だからみんな個性を出しにくかったり、人に嫌われたくないという気持ちが過剰に強くなったりするわけです。