一方、微細化投資で間に合うところは、それで対応すればいい。こちらは月単位で回収できます。これをうまく組み合わせれば、自分たちの努力で製造側の振り幅を小さくできます。時間のファクターをうまく活用することで振り幅を抑えていくわけです。
事業のスピードということでいえば、買収も効果的です。私たちは、電力供給を中心とした「スマートグリッド」の先を見据えて、都市環境やインフラのトータルソリューションを提供する「スマートコミュニティ」を将来の主力事業の1つに位置付けています。
11年5月、スマートメーターで世界36%のシェアを持つランディス・ギアの株式を取得したのも、その一環でした。ランディス・ギアは世界30カ国以上で事業展開をしていますが、それをゼロから始めたら30年はかかるはずです。買収とは、その時間を買うことによって事業を大きくすることにほかなりません。今回の買収で、スマートコミュニティ事業が大いに加速していくことを期待しています。
1949年、東京都生まれ。東京都立大学付属高校卒。72年早稲田大学理工学部機械工学科卒業後、東芝入社。一貫して原子力畑を歩み、2003年原子力事業部長、05年執行役常務、07年執行役専務、08年副社長、09年社長。13年6月から現職。大学時代はボート部。趣味は競技用自転車だが、2回骨折したため現在は封印中。