特定の企業の経営戦略を知ることは、株式投資や就活、営業活動など、ビジネスの様々なシーンで役立ちます。上場企業より公表されている資料を活用すれば、その経営戦略は手に取るように読み解くことができます。実例を見ながら、解説していきましょう。
経営戦略を探る手っ取り早い方法
株式投資、転職、新規の取引先開拓、ライバル会社研究……。どんな目的であっても、対象となる会社の気になることのひとつに「経営戦略」があるはず。どういった市場に向けて、どのような体制を組んでいるのかを理解することで、その会社の強みや弱み、将来性などが見えてくるからです。そうした経営戦略を探る手っ取り早い方法が、上場会社の場合は「有価証券報告書」の「事業の系統図」を見ることです。報告書冒頭の「企業の概況」のなかの「事業の内容」の1項目として掲載されています。
第13話で取り上げたファーストリテイリングの2023年8月期の有価証券報告書を、もう一度開いてみます。「ユニクロ」ブランドのカジュアル衣料を販売する主力の「ユニクロ事業」は、「国内ユニクロ事業」と「海外ユニクロ事業」で構成されています。このほか、「ファッションと低価格」を強みにした「ジーユー事業」があり、国内だけでなく、中国をはじめ海外での展開を行なっていることがわかります。
ここから先は有料会員限定です。
登録すると今すぐ全文と関連記事が読めます。
(最初の7日間無料・無料期間内はいつでも解約可)
プレジデントオンライン有料会員の4つの特典
- 広告非表示で快適な閲覧
- 雑誌『プレジデント』が最新号から読み放題
- ビジネスに役立つ学びの動画が見放題
- 会員限定オンラインイベント
(構成=伊藤博之 撮影=横溝浩孝 図版作成=大橋昭一)

