ビジネスパーソンでも「会計思考」を持ち、常に商売人の思考を持つことで、仕事のパフォーマンスは上がり、人生は豊かになります。ではなぜ「会計思考」を持つ人は、仕事ができるといわれるのでしょうか――。

「会計」の語源は「会って功績を計る」

会計思考の人は、会計の本質的な機能を理解しています。その会計の機能を探るために歴史を遡っていくと、会計という言葉が世の中の書物に初めて登場したのは、中国の古典で司馬遷が著した『史記』だったといわれています。

これは、会計の歴史に造詣の深い公認会計士の吉田寛先生から教えていただいた逸話です。いまから4000年以上も前の中国では、黄河の大洪水を恐れて、人々は木の上での生活を余儀なくされていたそうです。そこで黄河の治水を命じられたこんが、9年の歳月をかけて堤防を築きます。

(構成=伊藤博之 撮影=横溝浩孝 図版作成=大橋昭一)