本音をうまく伝える方法は何か。コミュニケーション・アドバイザーの森優子さんは「意味不明なギャグやジョークを言う人がいてその場の空気が固まったら、『面白くないよ』と本音をぶつけるのではなく、自分を下に持っていくことが有効だ」という――。

※本稿は、森優子『敵をつくらないホンネの伝え方』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

ラテアート猫のデザイン
写真=iStock.com/Darkmatter07
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相手に本音を言うとき、押さえておきたい6つのポイント

本音を受け入れてもらうためには、その本音が本物だと信じてもらえるように伝えることです。そして本物だと信じてもらうためには、これからお伝えする6つの内容が大きなポイントになります。

1 相手に落ち着いてもらう雰囲気づくり

改まって時間をつくって本音を聞いてもらう場合は、相手が話を集中して聞けるような雰囲気をつくることが相手への配慮です。そのために「場所」にはこだわりましょう。

社内なら会議室で済むことも、社外ではそうはいきません。静かで落ち着いた空間のカフェなどが最適です。隣席との距離が近いと、話す側も聞く側も何となく落ち着かないからです。また、居酒屋なら半個室などを選ぶといいでしょう。

がやがやとにぎやかな場所は、お互いの声が聞こえづらいですね。聞こえないたびに「えっ?」と聞き返されて、そのつど大きな声を出して同じことを繰り返していたら、ヘトヘトに疲れそうです。聞き役もうんざりしてしまうかもしれません。

そうならないためにも、できるだけ落ち着いた雰囲気の場所を選ぶことを心がけましょう。

そして話をする前に「今日はありがとうございます」「大切な時間を頂戴して感謝いたします」と、御礼を忘れずに言いましょう。

最初に感謝の気持ちを伝えることで、相手は「よし、話を聞こう」と心が前のめりになり、本音を聞いた後も、感想やアドバイスを話しやすくなるものです。