もう少しまともなウソをついてくれ
以前、江藤農水大臣は記者会見で消えたコメの存在について自信がある口ぶりだった。「投機目的で流通がスタックしている」とたびたび発言していた。もっと、消えたコメについての巧妙な説明を期待していたのに、がっかりである。
備蓄米を放出しなくて済むよう、昨夏から「コメは不足していない」と言い続けたことが、農水省の失敗である。米価を下げることを恐れて、最初から無理な説明を重ねて面目を失墜させてしまった。
本来なら同省が監督するはずのJA農協の利益を忖度し、監督される組織の顔色を窺うような役所になってしまった。JA農協の利益だけを見て、国民や消費者の利益を考慮しなかった。はっきり言って、国民を騙してきたことが明白となった。国民の信頼を取り戻すことは困難だろう。