桜蔭が「LED電球への交換」を出題したわけ

理科では、季節感を大切にしてほしいと思います。

散歩をしているときに、「梅の季節が終わって桜が咲いたね」「タンポポやハルジオンがきれいだね」など、季節の植物について触れてやるだけでもいいのです。ちょっと意識を向けてやると、子供は勝手に植物や虫を見つけるようになります。

生き物だけでなく、例えば気象。梅雨に連日雨が降ったり、夏の終わりに台風が来たりするのはなぜだろう、と興味を持てたら素晴らしいです。

日常のなかで、自然の不思議を親子で楽しんでください。

また、理科では、家庭での生活も大切にしてほしいです。

桜蔭学園の学校銘板
撮影=プレジデントオンライン編集部

難関女子校の桜蔭中学の2025年度入試の理科では、電気の問題で、蛍光灯をLED電球にかえると電気料金が何円安くなるかを問う問題がでました。

同じく問題IIIでは、ダイズの種子である大豆に由来するさまざまな食品について出題しています。例えば、

「乾燥大豆をフライパンで炒いってフードプロセッサーで粉にすると(あ)ができます」「夏によく食べられる(え)はダイズの種子を成熟する前に収しゅう穫かくしたものです」とありますが、おわかりでしょうか。

LED電球を見たことがなかったり、フードプロセッサーを家庭で使ったりしたことがない子は、ちょっと戸惑うかもしれません。このように、生活のなかの場面を出題して、教科で習う知識を応用できるかを問う問題もこのところ増えているのです。

(本誌編集部=構成)
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