誰からも好かれる人は何をしているか。心理学者の内藤誼人さんは「タモリさんはビッグ3と言われるほどの売れっ子なのに、なぜかあまり叩かれない。背景には、ご自身のことを『根が不真面目でめんどくさがり屋なだけ』と評していることがある」という――。
※本稿は、内藤誼人『タモリさんに学ぶ「人生のたたみ方」』(廣済堂出版)の一部を再編集したものです。
私たちは、相手によって対応を変える人が好きではない
相手によって対応を変えるのをやめましょう。偉い人や地位の高い人にはペコペコしているのに、後輩や部下にはものすごく冷たい人がおりますが、そういう人ほど嫌われてしまうからです。
職場では紳士的なふるまいをしているのに、飲食店の店員に対しては横柄な態度をとる人もおります。そういうふるまいはとても嫌われるので注意してください。だれに対しても丁寧な態度をとらなければなりません。
タモリさんはというと、だれに対しても等距離というか、同じような付き合いをしているようです。
タモリさんと同じ事務所の後輩のプリンプリンの田中章さんは、次のように述べています。
「芸能界の大御所の方って、TVに出てるときと普段とで二面性があったりするじゃないですか。でも、タモリさんは普段もあのまま。酔ってもあのまま。一日中、ずーっとあの感じなんです」
(『タモリ読本』 2014 洋泉社MOOK)
(『タモリ読本』 2014 洋泉社MOOK)
私たちは、相手によって対応を変える人が好きではありません。
オランダにあるライデン大学のルース・フォンクは、上司に対してはコーヒーを持っていってあげたり、こびへつらったりするくせに、部下に対しては挨拶されても返さないような人物のプロフィールを読ませて、どれくらい好ましいと思うかと聞いてみたところ、相手によって対応を変える人が一番嫌われることをあきらかにしています。
たとえ冷たくとも、上司にも部下にも同じような態度をとっている人はというと、相手によって対応を変える人よりも好ましく評価されました。だれに対しても冷たいのなら、まだ許されるようです。
相手によって態度を変えるのはダメです。
時折、お酒を飲むと態度が豹変する人もおりますが、そういう人も気をつけたほうがいいでしょう。「酔っていたから」というのは、言い訳になりません。
私たちは、態度や行動が一貫している人が好きなのであって、態度が変わる人には嫌悪感を抱きやすいことも覚えておくとよいでしょう。
タモリさんの教え
誰からも好かれる人は、相手によって対応を変えない人
誰からも好かれる人は、相手によって対応を変えない人