気分が落ち込んでも、すぐに切り替えられる人は何をしているか。心理学者の内藤誼人さんは「気分転換のコツは、『もし悩んだら、○○する』ということを自分なりにあらかじめ決めておくことだ。ドイツにあるハイデルベルク大学のザビーネ・コッホの実験では、エクササイズ用の自転車をこぐより簡単に気分転換できる運動がわかっている」という――。

※本稿は、内藤誼人『タモリさんに学ぶ「人生のたたみ方」』(廣済堂出版)の一部を再編集したものです。

フィットネスバイクをこぐ女性
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「老けている」と感じている人ほど、病気になりやすい

自分のことは、いつまでも子どもだと思っていたほうがいいですよ。何歳になっても、「私なんてまだまだひよっこだ」とか、「私なんて青二才だ」と思っていたほうが、精神的に若々しくいられますから。

タモリさんは、自分の精神年齢がかなり若いと思っているようです。

「僕はずっと流されて生きてきたんですよ。流れに乗ってるだけなんです。自分で動かないんですよね。(中略)大人じゃないんですね。成熟してないんですよ」
(『ターザン』 1998年10月28日号 p58)

自分が成熟した大人ではないということを自己認識できるのは、立派に老成している証であろうとも思うのですが、ともかくタモリさんは自分を若造のように思っていることは間違いありません。

読者のみなさんも、できるだけ自分のことを子どもだと思うようにしてください。そのほうがいつまでも元気なままでいられますから。

フランスにあるモンペリエ大学のヤニック・ステファンは、1995年から1996年と、2004年から2005年に行なわれた全米の中高年生活調査(3209名)と、2008年と2012年に行なわれた健康と退職研究(3779名)と、2011年と2013年に行なわれた健康と加齢傾向調査(3418名)について分析し、3つの研究ともすべてで、「主観的に老けている」と感じている人ほど、病気になりやすいことを突き止めています。