お笑い芸人の江頭2:50さんのYouTubeのチャンネル「エガちゃんねる」の快進撃が止まらない。嫌われ芸人の代表格だった男はなぜYouTubeで輝いたのか。番組のディレクター、藤野義明さんの著書『エガちゃんねる 10億回再生 下品の流儀』(宝島社)より、一部を紹介する――。

総再生回数10億回を突破した番組の作り方

孤高の笑わせ屋、江頭2:50のすべてを押し出そうと企画し、2000年2月1日にスタートしたユーチューブ「エガちゃんねる」。開設5周年を迎える今では登録者450万人超、再生回数10億回以上という、企画段階では考えもしなかったチャンネルへと「あたおか」(エガちゃんねるを応援してくれる“アタマのおかしい”奴ら)のみなさまに育てていただきました。

江頭さんが暴れるフィールドはユーチューブ内にとどまらず、あたおかとともに盛り上がる笑いと音楽の祭典「エガフェス」まで実現。みなさまには感謝してもしきれません。

初回動画「江頭2:50、YouTubeに参上!【BADASS SAMURAI】」で、いきなりユーチューブにおける大事な収益源「広告審査」に落ちる波乱の幕開け。その後も広告審査に何度も落ちる中、「テレビでは無理でも、ユーチューブならお金さえあきらめればできる」をモチベーションに動画を更新し続け、気づいたら、当初、サポート役だった“江頭さんの親友”ブリーフ団の3人(L・M・S)までもが支持を頂いています。

これほど多くの方に応援してもらえるのは本当に嬉しいことではありますが、この状況って一度立ち止まって冷静になってみると、けっして当たり前のことでなく、とても「不自然」なことが起こっています。

意図的に不自然をつくりだす

だって、コンプライアンスの縛りによって一度はテレビの仕事がほとんどなくなった江頭さんです。どこのテレビ局、配信プラットフォームに江頭さんの企画書を持っていってもまったく相手にしてもらえなかったんです。

もっと前まで振り返ってみれば、「嫌いな芸人ランキング」で9年連続1位だった江頭さんです。今のこの状況は冷静になってみると奇跡的で、とても「不自然」なこと。では、この「不自然」な状況はなぜ起きたのか?

もちろんそこには江頭さんが芸歴35年のあいだに作り続けた「伝説」、唯一無二の芸風、キャラクター、そしてそんな江頭さんを昔から応援してくれていたみなさまの力がベースにあることは間違いありません。

では、それ以外のファクターはなんだったのか。自然なことをやっていても、「不自然」なことは起きません。「不自然」なアクションを繰り返すことによって、大きな「不自然」な結果が生まれるのではないでしょうか。