信頼できる「エビデンス」があるものは多くない
それから、これもしばしば誤解されている点ですが、現在使われている医薬品としてのプロバイオティクスの多くはかなり以前に認可されたものであり、「投与したら、かくかくしかじかの効果があった」という程度の旧来の試験方法を用いて得られたものです。公平性、信頼性が高い二重盲検無作為化比較試験(※)が行われたものはほとんどありません。
筆者註※二重盲検無作為化比較試験とは、被験薬が投与される処置群と偽薬(プラセボ)が投与される対照群に分けて行われる試験で、処置群と対照群はまったくランダムに選ばれます。そして、治験に関わる医師と被験者のどちらもどのような薬が投与されるのか一切知らされません。これによって、医師、研究者の恣意や被験者の予見や期待などが排除されやすくなり、薬物の効果を正しく評価できるとされています。
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