「話す相手がさらに話す相手」のことまで意識する
富裕層マインド6.「相手の立場が理解できている」
稼ぐ人は、「自分が伝えたいこと」ではなく「相手が知りたいこと」をつねに意識しています。たとえば、同じ投資のストーリーを話すにしても、アメリカの意思決定権者に話すとき、日本の銀行に話すとき、社内の専門外の部署の人に話すとき、それぞれまったく別のプレゼンテーションをします。相手が関心を持っていること、聞きたいことがまったく異なるからです。
さらには「話す相手の、さらに話す相手」まで想像力を及ばせることができるかどうか、これも重要です。話を聞いた相手が、その上司に報告しやすいように相手先の重要視しそうなところを強調しておく。自分の上司に報告を求められた際も本人が知りたいだけなのか? その先の上司にさらに報告の必要があるのか? ということを考えて、要点をまとめる、などです。
たとえば、学生に1週間の合宿プロジェクトについてプレゼンテーションするとしましょう。当然学生に刺さるプレゼンテーション資料をつくるのは当たり前ですが、その学生が保護者にどのようにプレゼンテーションをするのか? そこを考えて、追加のスライドを入れます。お金の出し手である保護者が最終意思決定者です。その顔が見えているかどうか、を想像することが大切です。
自分の会社の売上を答えられるか
富裕層マインド7.「責任感とオーナーシップを持つ」
責任感とオーナーシップは、信頼関係のある人間関係の構築には必要不可欠。みずからの頭で考えて意味のある行動をしているので、仮に経験値が浅くて、末端の仕事をしていたとしても、プロジェクトの全体感が理解できているため、なぜその末端の仕事が必要か理解できています。
まわりを見渡すこともできるので、ボールが落ちてしまっていることに気づけて、進んでボールを拾うこともできます。あらゆる質問に対し、的外れな答えをすることもありません。
プロジェクトを超えて、会社レベルでどこに向かっているのか理解できているかどうか、自身のとり組んでいる仕事の意義を考えてみましょう。「あなたの会社の売上はいくらですか?」と聞かれて即答できる人は極めて少ないのではないかと思います。全体が見えなければ、一部である自分の仕事の意義はわかりません。
また、典型的な会社員の例で、経費を湯水のように使う人がいます。ですが、その人が自分で起業したとして、苦労して投資家まわりをして集めた出資金や、個人保証を差し入れてまで得た借入金を目減りさせてまで、同じようにお金を使うとは思えません。会社の損益についての責任感と、オーナーシップが欠如しているといえます。
いずれも当たり前のことですが、その当たり前のことを実践できているかどうかの差が、億までの人と億からの人を分けるボーダーラインになっているのも事実です。