「夜中にたまったメールをまとめて返す」はNG
富裕層マインド4.「チームの稼働率を100%にできる」
稼げる人は、指揮系統が明確で、オーケストラの指揮者のようにチームメンバー全員を同時に稼働させ、コントロールができています。
「Aさんが事業計画の骨子をつくっている間にBさんはなかに入れるデータを明日までに集めておいて。Cさんは公表のためのコンプライアンスの承認をとっておいて。これは今週中で大丈夫です。その間、Dさんは想定問答集をつくって、先にマネージャーに渡しておいて。その際は、事業計画は作業中だけど、明日朝には見られるようにしておく、と伝えておいて」
「あと、マネージャーは今日会食だから、想定問答集はは15時までに渡して、17時までに意見もらっておいて。会食前に資料レビューの時間ください、とはあらかじめ伝えてあるから時間はとってくれるはず。その間、僕は今から、全体のプレゼンテーションのレビューをして、みなさんにメールします。その返信はみなさんの作業が終わってからでいいです」というようにテキパキと役割分担とデッドラインを明確に決めて指示し、上司であるマネージャーも含めて、全員の稼働率を100%にします。作業の山場が来る日のことを先読みして、各人のスケジュールをあらかじめ押さえておくことなどにも余念がありません。
悪い例としては、日中は自分の作業だけに没頭し、夜中にたまったメールを返すパターンです。まとめてメールを返せてスッキリするし、ハードワーカーな気分になりますが、夜中にメールを返しても、その返信が来るのは翌日以降。メールを往復するだけで1日かかってしまいます。
日中にメールを返しておけば、相手に作業をお願いして稼働率を上げられたり、何往復かのやり取りで建設的な議論ができたり、日中の作業の効率性が相当変わってくるものもあります。「稼働率の意識」の大切さはおわかりいただけると思います。
権限がなくても「持ち帰ります」とは言わない
富裕層マインド5.「判断事項は、考えなしに持ち帰らず、その場で結論を出す」
投資において、迅速な意思決定は何よりも武器になります。自分が大事な依頼をする際や、投資の意思決定をしたいときに、特に意見もなく「持ち帰って検討します」というスタンスの人には相談しません。
これはその相手が意思決定権者であるかどうか、という話ではありません。自分に権限がない場合でも、その場にある材料で仮説を立てて、それに基づき自分なりに結論を出し、判断をします。
「伺ったお話をまとめると、こういうハイライトの投資だと理解した。リスクは〜にあるが、〜の理由でリスクは限定的だと社内整理できると思う。それらを踏まえて、このリターンが出るのであれば、私の経験上、社内稟議を通せる可能性は高いと思うので、ぜひ取り組みたい。戻り次第至急マネージャーと議論し、今日中に連絡する。社としての最終判断には2週間時間をいただきたい」という具合です。
その場での仮説、結論を出したうえで、意思決定権者の判断を仰ぐために「持ち帰る」のが正しい持ち帰り方。稼げる人は自分がどのレベルでも、きちんと判断をしています。