仕事、勉強、スポーツなどで壁にぶつかった時に、挫折する人と再び乗り越えようとする人は何が違うのか。『人生が好転する95の言葉 大人のための“名言ケア”』(創元社)を上梓したコラムニストの石原壮一郎さんが選りすぐりの5つの名言を紹介する――。
「上司が悪い」「環境が悪い」「時代が悪い」では成長できない
一生懸命にやっているのに、ぜんぜん結果につながらない。新しい仕事に取り組んだのはいいけど、手も足も出ず己の力不足を思い知らされている。まわりがみんな自分より有能に見えて、激しいコンプレックスを覚えている。
働いていれば、誰しも「オレってダメだなあ」と落ち込む場面があります。仕事がうまくいかないと、多くの人は「上司が悪い」「環境が悪い」「時代が悪い」など、原因を自分以外に求めてしまいがち。それは不毛だし、極めてもったいない話です。
壁にぶつかって「オレってダメだなあ」と思ったときこそ、自分の殻を破って大きく成長するチャンス。何かや誰かのせいにするという甘い誘惑に負けて自分を甘やかすのではなく、挫折やコンプレックスを成長の糧にするために、名言の力を借りてみましょう。
名言その1
【私たちの最大の弱点はあきらめることにある】
トーマス・アルバ・エジソン(アメリカの発明家・起業家/1847~1931年)
エジソンは、努力や失敗の大切さを説く言葉を多く残しています。「失敗は成功の母」「私は今までに一度も失敗をしたことがない。電球が光らないという発見を今まで二万回しただけだ」「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」などなど。
この言葉は、さらに「成功するのにもっとも確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることなんだ」と続きます。思うような結果が出なくて落ち込んでいる人は、エジソンの言葉に背中を押してもらって、「もう一回だけ」試してみましょう。ダメだったとしても、また「もう一回だけ」試し続ければ、きっと道は開けるはず。
「あきらめたら、そこで試合終了だよ」という有名な言葉もあります。あきらめない限り、その挑戦は「失敗」ではないし、その戦いは「負け」ではありません。ただし、何度も同じ方法を試すのではなく、成功に近づくための工夫と努力は重ねましょう。
●結論 あきらめなければ失敗ではない――。その考え方もエジソンの偉大な発明