「上司がしかめっ面では声をかけづらいよ」

メンバーは20代が大半。「お客様先で力を出せるよう、オフィスではリラックスを」(前左・相沢さん)。撮影中、小川さん(中央)が得意のモノマネを披露してくれた。

富士ゼロックス首都圏支社NB第二支店の相沢和彦グループ長率いる営業4グループは卓越した成果を挙げているチームである。メンバーは7人。相沢の上司である加藤義之支店長はチームをこう評価する。

「営業4グループは社内の目標達成コンテストでメンバー全員が入賞しました。全体の達成率が50%強のコンテストで全員入賞ですから、よく頑張っていると思います。しかもすべて新規開拓の営業。お客様からのオブジェクション(拒絶)がきつい市場で毎日戦っています」(加藤支店長)

好成績の要因について、グループ長の相沢は次のように考えている。

「チームワークのよさですね。マネジャーとメンバー間、メンバー同士のコミュニケーションがよいので支店長から提示される戦略をよく理解でき、自ずと実行度も上がる環境になっていると思います」(相沢グループ長)

営業4グループの職場はいつも賑やかだ。「電話で深刻な話をするときやお客様にお詫びのご連絡をするときは、席を離れないといけない」(メンバーの田中里奈)というほどである。

相沢が現職に着任したのは10年10月。加藤支店長から「運営に関しては自由にやっていい」と言われ、思いどおりにできる環境が用意されていた。

メンバーに対する最初の方針説明の場で、相沢は資料の中にカツ丼の写真を貼った。刑事ドラマでカツ丼を食べながら腹を割って話すように、何か問題があったらすぐに話し合い、一緒に解決していこうという相沢のメッセージだった。題して「カツ丼作戦」。この作戦にすぐ乗ったのが田中である。

「最初に『悩んでいることや上司に言いにくいことがあると会社に来るのが嫌になる。そういうのは全部マネジャーが解決してあげるから』と言われたので、1対1の面談の際、言いにくかったことを相談したんです」(田中)