米倉弘昌会長(住友化学会長)が任期満了を迎える来年6月まで残り1年3カ月余りに迫った日本経済団体連合会の次期会長選びが混沌としてきた。会長を支える副会長陣は、6月4日の定時総会で選出されるトヨタ自動車、新日鉄住金、東芝という会長輩出歴のある「御三家」出身者が内定、盤石な布陣を整えた。しかし、次期会長の有力候補は不在で、任期2期4年の第4コーナーを迎え、「ポスト米倉」の行方は不透明感が増す一方だ。

経団連は2月12日に開催した会長・副会長会議で、新日鉄住金の友野宏社長、トヨタ自動車の内山田竹志副会長、東芝の佐々木則夫社長の3氏を、副会長に起用する人事を内定した。いずれも2期4年の任期を満了し、退任する宗岡正二・新日鉄住金会長兼最高経営責任者(CEO)、渡辺捷昭・トヨタ自動車相談役、西田厚聰・東芝会長に代わって、それぞれの出身企業からの起用となった。

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