アボカド、とうもろこし、パイナップル、玉ねぎ…

【アメリカで残留農薬が多く見つかった野菜や果物「Dirty Dozen」】
いちご、ほうれん草、ケール、ぶどう、もも、なし、りんご、ピーマン(唐辛子)、さくらんぼ、ブルーベリー、インゲン豆(残留農薬が多い順に記載)

【アメリカで残留農薬が少なかった野菜や果物「Clean 15」】
アボカド、とうもろこし、パイナップル、玉ねぎ、パパイヤ、アスパラガス、メロン、キウイ、キャベツ、すいか、マッシュルーム、マンゴー、さつまいも、グリンピース、にんじん(残留農薬が少ない順に記載)

日本には、このリストに相当するものはありません。ただ、残留農薬に関する情報は厚生労働省や消費者庁などによって提供されてはいます。農薬により収穫量が大きく増え価格が抑えられている品目もあり、お財布と相談しなければならない部分もありますが、こうした情報を意識した消費行動が増えれば、体への害が少ないものがより安く流通する状況をつくれるはずです。

1.短鎖脂肪酸の酪酸をつくる

制御免疫が体を守るうえで必要な量が生まれるかどうかは、体内の環境次第ですが、そのなかでも免疫細胞の7割がいる腸内で「制御免疫をつくれ!」というスイッチを入れてくれる存在がいます。それが近年話題の「短鎖脂肪酸」の一つ「酪酸」です。

この名称はヨーグルトやサプリメントでよく目にするようになりましたが、じつは倍速老化を促しあらゆる病気を呼び寄せる免疫暴走を止める存在だからこそ、ここまで注目されるようになったのです。

腸を強くする「酪酸菌」を育てるには

短鎖脂肪酸は、その名のとおり「脂肪酸」の一種です。脂肪酸はいくつかの炭素が鎖のようにつながった構造をしており、なかでも炭素が6つ以下のものを「短鎖脂肪酸」と呼んでいます。私たちの腸内でつくられているおもな短鎖脂肪酸は、酪酸、プロピオン酸、酢酸の3つです。

このうちのプロピオン酸と酢酸も、免疫全体のバランスをよくしてくれるので大切ではあるのですが、特に重要なのは酪酸です。なぜなら、腸の内側を覆う上皮細胞の重要なエネルギー源となるうえ、制御免疫の主役・制御性T細胞を生み出す指令を出す力が最も強いからです。

この酪酸を唯一、体内で生み出すことができるのが「酪酸菌」という善玉菌です。酪酸菌は食べ物を分解することで酪酸を生み出す菌の総称。

この重要な酪酸菌を育てるにはエサが必要です。彼らはそのエサを食べて酪酸を生み出すからです。そのエサとなるものが「発酵性食物繊維」。なんだか耳慣れない、という方も多いのではないでしょうか。

食物繊維は長いあいだ、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維という区分けで語られてきました。「発酵性食物繊維」には水溶性食物繊維のものが多いのですが、なかには不溶性食物繊維のものもあります。そこで新たに「発酵性食物繊維」という区分ができたのです。「発酵性食物繊維」が含まれる食品には以下のようなものがあります。それぞれ種類ごとに成分名と多く含む食材を挙げましょう。