83歳の母親に万が一が起こるのはそう遠くない日のことなのに

母親はすでに83歳。長女と長男の仲は悪く、親亡き後は絶縁状態になることが予想される。生活能力の乏しい研一さんがひとりで暮らす時期のことは、1日でも早く、相談を前に進めたい。

「お母様のご年齢を考えても、先送りする時間的な余裕はありません。必要であれば、私が長男さんに相談に来てもらえるように電話で説得します。相談というよりも、『今、考えていることを、私に教えてほしいんですが』と誘ってみますので、お母様にもご協力をお願いできませんか」と頼んでみた。

このようにお願いしても、母親は気が進まなそうな顔をするだけだった。結果として小川家の相談は進展しないまま、時間だけが過ぎている。今後も同じようなことが、延々と繰り返されるのだろう。そのうち母親に介護が必要になったり、万が一母親が亡くなるということも十分に考えられる。

長年、会話が成立しない長男との生活に、母親が疲れ切っているのは理解できる。それでもなんとか、勇気を出して長男と向き合い、相談の場に連れてきてほしいと頼み続けるしかなさそうだ。

【関連記事】
だから「幸せ」がどんどん逃げていく…最新科学が突き止めた「幸せになれない人」が唱えている“呪いの言葉”
申請を忘れると年金200万円の損…荻原博子「もらえるものはとことんもらう」ための賢者の知恵
年収350万円、体重100kg、趣味は「酒、麻雀、バイク、風俗」…52歳男性に結婚相談所が伝えた「残酷なひと言」
NHK大河ではとても放送できない…宣教師に「獣より劣ったもの」と書かれた豊臣秀吉のおぞましき性欲
老齢医療の現場で医師は見た…「元気なうちにやっておけばよかった」と多くの人が死に際に思う"後悔の内容"