頑張らずに赤字になれば私はいなくなる

バスケットボールに関わるようになってから、13年目になります。その間にも、バスケ界は国内リーグ統合にコロナ禍、日本代表が48年ぶりに自力で五輪出場を決めるなど、波乱に満ちていました。その中で自分にとって一番の修羅場は、千葉ジェッツふなばし(以下、千葉J)の立て直しでした。

島田慎二氏
島田慎二(しまだ・しんじ)
Bリーグ(ジャパン・プロフェッショナル・バスケットリーグ)チェアマン。1970年、新潟県生まれ。会社勤務を経て、旅行会社を設立。売却後、経営コンサルタントとして千葉ジェッツ(現・千葉ジェッツふなばし)の経営に参画。12年に社長就任。20年より現職。

それまでの私はバスケに全く縁がなく、試合のチケットをもらってもアリーナへ行かないような人間でした。ただ、起業をした際にお世話になった道永幸治さんが当時の千葉Jで代表取締役会長を務めていた。経営コンサルタントをしていた私は道永さんに、「助けてくれないか」と相談を受けたのです。それで、40枚くらいのレポートをまとめました。