健康でなければ実力を発揮できない

伊藤忠商事では2022年4月から「Sleep Innovation Platform」(睡眠マネジメントに関するコンソーシアム。以下SIP)に参画し、社員の睡眠を改善する施策を実施している。主導したのは同社の人事・総務部だ。同部を主管する執行役員の垣見俊之氏は、社員の睡眠に着目した目的について、次のように説明する。

「弊社は同業他社と比べ、社員数が3割ほども少ないのです。この条件で対等に勝負するには、一人一人のパフォーマンスを高めるほかありません。優秀な人材を採用し、育成する。あるいは生産性の高い働き方をする。こうしたことに取り組んできましたが、能力の高い人材を揃えても、健康でなければ実力を発揮できません。社員を病気にしないこと、健康でいてもらう職場環境の整備が、我々の使命でした」