「寝ること」だけが休むことではない

ゴールデンウイーク(GW)やお盆休みなどの長期休暇には、大勢のビジネスパーソンも、レジャーを十分に満喫します。混雑する行楽地に出かけたり、スポーツを楽しんだりすれば、そのときには“疲れた”と感じたはず。けれども、休みが終わってみると、さらに疲れがたまったというよりは、すっかりリフレッシュできて、休み前よりも「元気が増した」のを、実感している人も多いのではないでしょうか? それも、私たちが考える「休養」の成功例なのです。

芝生で休む両親と娘
写真=iStock.com/Hakase_
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「休養する」といえば、普通は「家でゴロゴロして過ごす」といったように、心身を安静にすることを思い浮かべるでしょう。

もちろん、そうした行為も休養なのですが、数ある休養法の一部でしかありません。長時間眠ったり、横になったりしても、疲れが取れるとは限りません。むしろ逆効果になってしまうケースもあります。

言い換えれば、「寝ること」は、「休むこと」と同義ではないのです。私たちが提唱している「休養学」では、「攻めの休養」とも呼んでいますが、実は、レジャーのように、身体を活動させることで疲れを癒やす「積極的な休養法」もあるのです。

「積極的な休養法」で活力を高めよう

では、「積極的な休養」を取り入れることで何が得られるのか。それは「活力」です。

「疲労」の対義語は何かと質問をすると、多くの人は「休養」と答えます。しかし、辞書を引いてみると、「疲労」の対義語は「活力」であると書いてあります。

そして、実際に「活力」が満ちた状態まで自分自身を持っていくことで、寝るだけでは残ってしまう疲労を、打ち消せることがわかりました。

つまり、疲労回復をするために必要なのは、休養だけでなく、活力を高めることも必要なのです。

ちなみに、日本では「疲れてから休む」わけですが、海外では逆に、「休んで活力をみなぎらせてから働く」といった考え方が一般的です。例えば、海外では休日にレジャーを楽しんでいるイメージがあると思います。

これは「疲労回復だけでなく、活力アップのためにもレジャーを楽しむ」といった積極的で、前向きな休養法がメインとなっているからです。

寝るだけではなく、そうした活力を高めることができる、アクティブな休養法もうまく活用すれば、疲労回復効果が大幅に上がることを、ぜひご紹介したいと考えています。