神頼みをせず、「いつもありがとうございます」と感謝する

成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(八木龍平著、サンマーク出版)という本もあるように、神社によく行く人ほど宗教心が高く、ストレスも感じにくくなるので、仕事もうまく回るようになるのです。

なお、神社でお参りをするときには、「私のことを助けてください」というような、いわゆる神頼みをしてはいけません。

「神さま、いつもありがとうございます」と感謝するだけにしましょう。虫のいいお願いばかりされても、神さまも困ってしまいますからね。

読者のみなさんも、おそらくはほとんどの方は無宗教で、神さまなど存在しないと思っているかもしれませんが、「神さまがどこかにいて、自分のことをいつでも見守ってくれているのだ」と思えば、心に迷いが入り込むこともなくなるわけですから、やはり神さまはいるのだと思っていたほうがいいかもしれません。

シュネイルが明らかにしたように、宗教心のある人は、心臓病やガンをはじめとして、あらゆる病気の死亡率が減らせるので、神さまを信じることはそれだけでもご利益があるのです。

メンタルが弱ったら、心震える感動体験を

星空を見上げたり、大きな滝の前に立ったりすると、私たちは鳥肌が立つような感動を覚えます。そのような体験のことを「オウ(Awe)体験」と呼びます。日本語にすれば「畏敬体験」となります。

だれでも人生で何度かは、こういうオウ体験をしていると思うのですが、メンタルが弱っているように感じるときは、ぜひオウ体験をしてみてください。心が震えて感動するような体験をすると、気持ちも前向きになります。

スタンフォード大学のメラニー・ルッドは、実験への参加者を2つに分けて、片方には「エッフェル塔にのぼってパリの街並みを見下ろす」場面をイメージしてもらい、もう片方には「知らない塔にのぼって平凡な風景を眺める」場面をイメージしてもらいました。

パリの街のイメージ
写真=iStock.com/neirfy
※写真はイメージです

前者のグループは畏敬体験を感じてもらう条件です。

それから、どちらのグループにも人生満足度を尋ねると、畏敬体験を感じてもらったグループのほうが人生満足度が高くなることがわかりました。

畏敬体験をすると、心が豊かになり、すべてのことに満足できるようになるのです。

鬱々うつうつとした気分がどうしてもつづいて悩んでいるというのなら、ぜひオウ体験をすることをおすすめします。