波の音のテープを流す、海に関する動画を観る

これから居住地を探すつもりの人は、「海のそば」ということも条件のひとつに加えてみるといいですね。身体的にも、精神的にも、健康でいられます。

海を眺める人のイメージ
写真=iStock.com/sunabesyou
※写真はイメージです

残念ながら海がそばにないという人も、海のそばに出かけていけば心が晴れやかになります。旅行をするのなら海の近くを選ぶといいでしょう。ホテルを選ぶときにも、海のそばにあるようなロケーションがおすすめです。

そんなに頻繁には旅行に行けないかもしれませんが、心が落ち込んだり、やる気が出てこなくなったりしたときに、1年に何度か旅行に出向いて、思いきりストレス解消をしてください。

ありがたいことに日本は島国ですので、たとえ海のない場所に住んでいても、自動車で2、3時間も走れば、どこかしら最寄りの海に行けるのではないかと思います。日本人はその面ではとても恵まれています。

海に出かけるのが難しいのだとしたら、波の音のテープを流したり、あるいは海に関する動画などを観たりするだけでも、それなりにストレスは解消できるかもしれません。自分に効果がありそうだと思うものをいろいろと試してみてください。

山の豊かな自然は心を癒してくれる

海の話をしたので、山の話もしておきましょう。

海のそばに住んでいる人は、メンタルが健康でいられるという話をしました。では、山はダメなのかというと、そういうことでもありません。

山には、豊かな自然がありますし、都会から離れているので空気もおいしいですからね。その意味では、山のそばで暮らしても、海のそばで暮らしている人と同じくらい、ストレスを軽減できるのではないかと思われます。

山のそばでは、自然の浄化作用が働いて、大気汚染もあまりありません。そういう場所も、やはり私たちの心を癒してくれます。

イギリスにあるサセックス大学のジョージ・マッケロンは、約400名のロンドン市民に対して調査を行い、住んでいる場所の大気汚染の度合いと、人生満足度には大きな関係があることを明らかにしました。

マッケロンによると、大気汚染の指標である二酸化窒素の年間平均濃度が10ug/m3増えるたびに、人生満足度が11点満点の尺度で、0.5点ずつ減るそうです。

山に行くと、風景がきれいだからでしょうか、それとも大気汚染がないからでしょうか、自然と心がウキウキしてくるものです。