鉄緑会のチラシに書いてあるヤバい文言

第1章でも紹介した通り、鉄緑会は一部の学校に通う子弟を対象として、徹底的な詰め込みエリート教育を行う進学塾です。圧倒的な授業進行度の速さと演習量によって、他の追随を許さないスピードで生徒を鍛えます。

恐ろしいことに、鉄緑会が中学校の前で配るチラシには「中学合格おめでとう、次は東大!」と書いてあるのだそうです。鉄緑会のチラシによれば、塾にはオープンコースとレギュラーコースの2種類が存在しています。

進学コースであるレギュラーコースは、月額37300円のようです。これで英語と数学の2科目を見てくれるので、相場からみても他塾よりは安いといえるでしょう。

3年間レギュラーコースから落ちずに(定期的に塾内学力模試が行われ、上位60人から漏れると落とされるようです)いられたと仮定するなら、37300円×12カ月×3年=1342800円がかかります。

学校と塾以外の習い事に通う選択肢はない

もちろん、鉄緑会の指導についていけずに、別の塾でそのフォローアップを頼む家庭もあるでしょう。そうした場合には、さらに月額2万〜3万程度を払って別の塾、もしくは個別指導や家庭教師を頼むことになります。ここで加算したのはすべて通常授業の費用なので、夏期講習や春期講習、冬期講習などを受講すると考えると、年あたりプラス10万円してしまってもいいでしょう。

さらに、私立の中高一貫校に通っていることを忘れてはいけません。第1章でも検討していったように、私立中学校に通うだけで、年間平均100万円、3年間で300万円がかかります。中学校、塾とは別に習い事をしたいのであれば、さらにお金がかかってきます。

ただし、鉄緑会に通う場合は、そもそも鉄緑会の課題量が多すぎて学校の宿題をやっている暇がないといわれるレベルの塾であることを鑑みても、学校と塾以外の習い事に通う選択肢は存在しないと考えていいでしょう。

もちろん塾や学校により異なりますが、ここに追加で交通費や日々の昼食代、参考書代、模試の受験費用などがかかることを考えると、3年間で合計500万円かかると考えてもいいでしょう。多すぎるかもしれませんが、少なくとも学費と塾代だけで450万円はかかることは忘れないでください。