満たされず慢性的に鬱々とする
4 肯定的な側面の否定
自分のいいところをことごとく否定してしまう思考のことです。
たとえば容姿に自信のない女性がいたとして、人から「あなたは気遣いのできる素敵な人だ」とほめられても、容姿に対するコンプレックスにとらわれ、「自分が素敵であるはずがない」と否定してしまうというケースがあげられます。
この場合、世のなかには容姿ではなく中身に魅力を感じる人もいるのだと思えないのは不適応思考です。
どこまでも満たされることがなく、慢性的に鬱々としてしまうのです。
5 読心
根拠もないのに、ちょっとした相手の言葉遣いや態度から「この人はわたしのことを嫌っている」とか、「この人はわたしのことを馬鹿にしているのだ」などと相手の気持ちを勝手に決めつけてしまう思考のことです。
コミュニケーションをはかるうえで相手の気持ちを察するのは大切なことですが、自分の想像は絶対に正しいと決めつけてしまうのが読心という思考の特徴。
感情的になって人間関係を損なうこともあり、そのときに相手はもうわたしのことを嫌ってしまったと決めつけるためいよいよ落ちこみが激しくなるのです。
好きな人からの連絡に一喜一憂する人は要注意
6 占い
決まってもいないことに対して予測したら、それが絶対に正しいと思いこむ思考のことです。
好きな人からの連絡に一喜一憂し、ちょっと連絡が途絶えただけで「フラれたんだ」と落ちこむ人などは、占いという思考パターンにハマっている可能性があります。
悪い予測が現実だと思いこんでしまうため、相手から連絡があっても「好きな人ができたのでしょう?」などと執拗に絡んで破局にいたるなど、よけいに悪い結果を引き寄せてしまう。自分で自分の首を絞める結果に陥りやすいのです。
7 破局視
最悪なことを想定して、そうであるに違いないと決めつけてしまう思考のことです。
たとえば、ちょっと胃が痛いというだけで、「胃がんになった、もうこれまでだ」と結論づけてふさぎこんでしまうことがあれば、破局視という思考の持ち主だといえるでしょう。
パニック障害の人は「息ができない、もう死ぬ」といった破局視的思考によって、さらにパニックになってしまうのです。
8 縮小視
出来事のすべてを過小評価してしまう思考のことです。自分が成功を収めていても「こんなの誰でもできることだ」「とるに足らないことだ」などと思いこんでしまう。
謙遜であれば心の底では自己評価が高いのですが、縮小視という思考の人は本心から自己評価が低いため、テンションが上がらず、気分が沈みがちなのが特徴です。