国内外でYouTubeがテレビに取って代わっている

私(69歳)のようなテレビ世代にとって、メディアとはテレビだが、10~20代にとっては、それはパソコンであり、スマホなのだ。

パソコンでインターネットにつないでテレビ番組を見る人はあまりいないだろう。スマホを使ってテレビ番組を見る人はもっと少ないだろう。彼らはテレビのコンテンツを見ないというより、テレビではないメディアを長時間使っているというのが本当のところだ。では、パソコンとスマホを使ってテレビ、とりわけNHKのコンテンツを見るということはあるのだろうか。結論からいえば答えはノーである。

そもそも彼らはパソコンやスマホで何を見ているのだろうか。それはYouTubeだ。これは日本だけでなく、世界中で起こっていることだ。つまり、YouTubeがテレビに取って代わっているのだ。

では、YouTubeではどんなコンテンツが人気なのだろうか。LINEの調査によれば、図表2の通りである。

【図表】よく見るYouTubeのジャンルは?
出典:LINEリサーチ「よく見るYouTubeのジャンルは?」

全体として「音楽(MV、PV含む)」が4割弱で1位となり、2、3位は2割前後で「お笑い/バラエティー」「ゲーム」だった。4位からあとは、「料理/グルメ」「アイドル/芸能人」「スポーツ」「ペット/動物」で、全体の1割ほどである。

ここでいう「音楽」というのはミュージック・ビデオとプロモーション・ビデオのこと。アーティストの曲にイメージ映像が付いているものだ。NHKが放送する数人のアーティストを呼び、トークを交えて紹介していくいわゆる歌謡曲番組やミュージック番組とは違う。