「NHK離れ」「テレビ離れ」が進んでいる
NHK受信料が社会的問題になっている。なぜなら国民の多くはNHKのテレビ放送番組を見なくなっていて、できれば払いたくないと思っているからだ。
NHK放送研究所の「テレビ・ラジオ視聴の現況 2019年11月全国個人視聴率調査から」によれば、NHK総合チャンネルを1週間に5分以上見ている日本人は54.7%だった。1日ではなく、1週間である。
見なくなっている原因はいくつもある。
まず、多くの人にとって、もともと少ない余暇時間が、さらに少なくなってきている。ケータイやオンラインコミュニケーションの普及で、自宅へ帰っても、連絡や仕事しなければならない。テレワークで仕事している人などは、自宅そのものが仕事場だ。もう、ゆったりと自宅でくつろいで、テレビの前に座るという習慣がなくなっている。
次に、多くの人がスマホ中毒になっていて、ケータイを手放すことができず、テレビ放送番組そのものを見なくなっている。今なっていない人も、これからなる可能性が大だ。
好きな時に、好きなだけ見られるネット動画
たまにテレビ画面を見るときでも、時間に縛られるテレビ放送番組は選ばない。インターネットに動画コンテンツがふんだんにあり、多くはテレビのコンテンツより国民のニーズに合っていて、かつ、テレビ放送のコンテンツと重複しているからだ。
私はAmazonプライム、Netflix、Disney+、U-NEXTのような大手有料動画配信のことばかりいっているのではない。無料のYou Tubeやツイッターでさえ優れた動画を見ることができる。最近では、放送局自身がYou Tubeニュース番組などをアップしている。
そして、これらは、放送時間に縛られずに、好きな時に、好きなだけ見られる。早送り、巻き戻し、2倍速視聴もできる。
こういったなかで、なぜNHKのテレビ放送番組を見なければならないのか。
NHKの放送番組など見ないし、見る暇もないし、見る必要もないのだ。事実、先ほど紹介した放送研究所の調査結果のように、日本人の半数は週5分もNHKを見ていない。
それなのに、NHKは、「みんなで支えるべき公共放送」だから、見なくても払えはおかしい。